死因は大腸がんです。
年齢は、何と44歳!僕のわずかひとつ上でしかありません。
聞くと、奥さんも子供も居て、お子さんはまだ小さいそうです。
僕はその先輩とは、それほど親しかった訳ではありませんが
それでも会って話したことのある知人が、帰らぬ人になって
しまった事実は、無念以外の何物でもありません。
思えば、この地球上で一日に死ぬ人は数え切れない程も居るので
しょうが、やはり自分に関係のある人がこの世を去ってしまう
というのは、とてもつらく悲しいことであります。
死因である「がん」は、三大死因の筆頭で、今の時代もはや
誰でもがんになる可能性は十分に秘めております。
聞いた話によると、健康な人の体においても、日々小さながん
細胞が発生しては消え、発生しては消えているので、通常は
大事には到らず、健康な生活を営んでいられるのです。
実は、僕も母親を血液のがん「白血病」で18年前に失っています
がんは遺伝する、というのを信じていたので、直結する母親が
白血病で亡くなっている息子の僕は、いつかは白血病になる可能性
があるのかなあ、と漠然とした不安が完全には拭い切れません
でしたが、最近読んだ新聞記事で、白血病は基本的に遺伝しない
とのことが分かり、漠然とした不安は完全に無くなりました。
がんが発生するかどうかは、様々な要因はあろうかと思いますが
多いに関係している原因は「たばこ」だと思います。
たばことがんの因果関係は、医学的に既に証明済で、喫煙者は
非喫煙者に比べて、発がんのリスクは数倍も高いのは周知の事実
となっています。
そもそも、たばこには百害あって一利なしです。
1)健康を損なう(発がんのリスクが確実に高まる)
2)息が臭くなる(コーヒー飲まれたりしたら最悪の臭いです)
3)副流煙で他人にも害を与える(副流煙の方が発がん性高い)
4)煙が臭い(前を歩く人に歩行喫煙をやられたら最悪!)
5)環境破壊(歩行喫煙するような人は大概その辺にポイ捨て)
6)お金がかかる(現在¥300。これを毎回の昼飯代に加えたら
結構いいもんが食えるのに・・・)
7)息が切れる(酸素摂取能力は確実に低下する)
8)寝たばこで火事の恐れあり(非喫煙者にはその危険性なし)
9)歯が汚くなる(茶色いヤニが確実に付着する)
10)ごはんがまずくなる(味覚に影響が出る)
11)咳やたんが出る(たばこを吸いながら咳きこむ人は愚かです)
と、ざっと書いても十一害あります。
しかしこれらのことは、喫煙者の方々は十二分に理解している
ことだと思います。
ならば何故止めないのか?
それは、体が中毒になっているからです。
止めたくても、体が欲している以上、上記の事は分かっていても
その事実に顔をそむけて「落ち着く」だの「イライラが収まる」
だの「コミュニケーションに役立つ」だの「たばこを吸っても
全員がんになるわけじゃない」と屁理屈をこねくり回して
止められない自分に無益な言い訳を捻出して、非喫煙者からの
揶揄のつぶてを、開き直ってやり過ごしているのが実情です。
実は僕も昔は喫煙者でした。
かねてから、止めたいという気持ちは常に持ちながら、やはり
僕も中毒でしたので、完全に断煙というのは長く困難でした。
しかし、あるきっかけを境に、僕はピタッと喫煙を止めて
それから一本たりとも、二度と吸うことはなくなったのです。
そのきっかけとは?
「禁煙セラピー」byアラン・カー という本を読んだからです。
この本は、止めよう、止めたいと思っていた僕の背中を強烈に
押してくれて、なかなか戻れなかった非喫煙者の世界に
また僕を押し戻してくれた、大変にありがたく貴重な本でした。
思えば喫煙時代は、シングルスをやっていても、息が切れるのが
早かった気がします。
そりゃそうですよね。少しでも新鮮な酸素を摂取しなければなら
ない肺の細胞表面が、黄色いヤニにコーティングされてしまうの
ですから。
喫煙者の肺は、酸素の摂取能力と、二酸化炭素の排出能力が
落ちているそうです。
それなりに長い間、喫煙の悪習から手を切れなかった僕が
5年前の7月7日以来、ただの一本も吸っていません。
それまでの禁煙では、お酒を飲んだ時には無抵抗な意思薄弱児と
成り下がり「悪いけど一本ちょうだい」ともらいたばこして
いましたが、きっぱり断煙してからは、喫煙のマイナスポイントを
胸に刻み込んで、完璧にニコチンの呪縛から逃れることができた
のです。
禁煙セラピーのおかげ様様です。
あ〜、良かった良かった!
いや、何も僕は、僕が禁煙に成功したことをアピールしたい訳では
ありません。
喫煙者の方々が、一人でも多くきっぱりとたばこと決別し
昔のようにスッキリと目覚めの良い朝を迎えて欲しいと思うだけ
です。
その理由は、たばこはがんの大きな原因になるからです。
喫煙者にとっても、その周りの人にとっても。
これは以前も書いたように、人は一人で生きているのではない
という考えに基づいております。
つまり、貴方が亡くなれば誰かが悲しむのです。
喫煙イコールすぐ死亡!?とまでは言いませんが、どう考えても
健康よりは、病気の方向に向かう行為でしょう。
人間の未来は、日々の小さな積み重ねの結果です。
毎日少しずつでも、運動を続けていれば、何ヶ月何年後には
それなりの体力・スキルが身についていると思います。
たばこ1本は、吸ったからといって即どうということもありませんが
継続的に喫煙を続けることによって、見えない程度にでも
一本ずつ着実に、貴方の体を蝕んでいき、長い年月の後には
取り返しのつかないほど、ヤニで汚れて、ニコチンに侵された
不健康体が構築されてしまうのです。
それってイヤですよね!
やはりせっかく意思ある人間に生まれた以上、少しでも体も心も
健康な状態に保ち、自分も周りも明るく楽しく健康的文化的な
生活を送れるように気をつけるのが本分だと思うのです。
厚生労働省のたばこについてのホームページを読みますと
*たばこの煙には、分かっているだけで43種類の発がん性物質
あり
*たばこは単独でがんの原因の30%を占める
*喫煙者は、非喫煙者に比べて3.5〜5年余命が短い
*たばこが原因で死亡する人は、114,200人(2000年時点の日本)
*頬がこけてしわが増え年齢より老けてみえる「Smoker's face」
になる
http://www.health-net.or.jp/tobacco/menu03.html
これだけ並べただけでも、喫煙のデメリットは甚大であります。
特にバドミントン選手ならば、間違っても喫煙などしてはなり
ません!
世界のトッププレーヤーで喫煙している人など居ないはずです。
なかなか日々忙しい社会人の身だと、練習やトレーニングなどの
バドにプラスになることをするのもままならない場合がありますが
ならば少なくとも、バドにマイナスになることはしない、という
ことはすぐにでも実行すべきではないでしょうか?
人間は自分の意思で自分の行動を決めることができます。
マイナスと分かりきっている事を続ける愚行は、本日この瞬間から
永久に捨て去ってしまいましょう!
僕の関係者で言うと、実兄、晴彦先輩、青ちゃん、山ちゃん、見市弟
北村くん、マメちゃん。
実兄と晴彦先輩と青ちゃんと見市弟はこのブログを読んでいないと
思うので、せめて、北村くんとマメちゃん、もうたばこなんて
無意味な行為とは、今日中に早急に決別しよう!(KSKですね)
もう少し言うと、僕の持論は「寿命は性格で決まる」です。
心と体は直結不可分であり、緊張すると心拍数が上がり
ビックリすると血の気が引き、心配事があると胃が痛くなります。
つまり心配性、ストレスをためやすい人は、それによる物理的
障害を体内から受けやすく、毎日少しずつですが体内に負担を
強いられ続ける為、それが恒常的なダメージとなり、図らずも
自らの寿命を縮めてしまっているのだと思っています。
僕もかつては色々と思い悩む性格でした。
読書や他人から得た知識で
*物事をありのままに見つめる
*過ぎ去った昔の事は変えられないし終わった事
*起こってもいないことを心配しない
*何とかなる
などの、心に便利な知識を蓄積した結果、あまり悩んで
ストレスを溜めることがなくなったのですが、それより何より
即効性の高い対策があります。
それは・・・
忙しくしていること、です。
社会人になると、日々仕事や家庭やプライベートなどで
めまぐるしく時は過ぎ去っていきます。
そういう状況に身を置いてみると、一つの事で悩んでいるや否や
次から次にやるべき事がそこここから発生して、それらに対応して
いる間に、悩み自体の存在を忘れてしまうのであります。
まあ、忘れてしまう程なので、元々大した悩みでもなかった
のかもしれませんが、悩みの大半は過ぎ去ってみれば大した事
ではないことが多いように思います。
なので、悩み多き人イコールヒマな人、なのかもしれません。
たばこを止めて、忙しい社会活動に没頭していれば、悩みが
蓄積する余地が無くなり、活き活きとした生活が送れるのでは
ないでしょうか?
ではバドの話。(やっとかよ・・・)
<プレー中に一喜一憂するな>
これは気持ちの持ち方です。
ただ、さっき書いたように、心と体は直結しているので
間接的に体の動き、つまりプレーに色濃く影響が出る部分だと
思います。
試合をしていますと、普通は勝ちたいです。
当たり前ですね。
勝ちたいという気持ちがあると、エースが決まるとヨッシャ〜!と
雄たけびを上げたくなり、逆に大事なポイントでミスしたりすると
落胆し、イライラして、焦ってしまい、その結果ミスの連鎖が
起こってしまうケースがあります。
好きでやっているスポーツなので、感情を表に出すのは
自然な事ですが、いざ良いプレーをしようという観点からすると
感情に踊らされる状態は、心も体も不安定であると思います。
昔、デンマークの名選手にモルテンフロストハンセンという人が
居ましたが、この選手は試合中に感情をあらわにすることは
滅多になく、ただただ淡々と正確無比なラリーを展開するのです。
以前ジャパンオープンの決勝で、このフロストとホイヤーラーセン
(ラーセンの弟。長身のサウスポーで、ショットは超強力。
アトランタ五輪の金メダリスト。調べてみたら僕と同い年でした!)
がぶつかりました。おそらく1990年の決勝だと思います。
フロストが年上であり、ラーセンは日の出の勢いの若者。
フロストとしては、同国の先輩であり負けるわけにはいかなかった
と思われますが、何分若さと勢いとパワーがあり、実力者の
フロストも対応にてこずり、試合は一進一退の息詰まる攻防と
なりました。
そんな緊張の展開(見ていてですが)でありながらも、フロスト
選手は実に淡々と表情を変えずにプレーするのです。
自分が決めても、相手に決められても、自分がミスしても、相手が
ミスしても。
まるで一人でトレーニングしているかのように、感情を表に出さ
ないでただひたすらラリーを続けていました。
そんなフロスト選手でしたが、マッチポイントをもぎ取るラーセンの
フォア側へのラウンドからの逆クロススマッシュが決まった瞬間
抑えていた感情を爆発させて、喜びが天まで届くかのような
ガッツポーズをしたのです!
その場面は強烈に印象的だったので今でも覚えていますが
その時に解説していた池田監督(当時)が、フロストの振る舞いを
称して
「これが本当のファイティングスピリットですよ」
と言ったセリフが今でも忘れられません。
試合中は、1ラリーの結果にに一喜一憂することなく、淡々と
平然と厳しいショットに耐え抜き、試合が決まったその瞬間まで
自分の感情を見事なまでにコントロールしていたフロスト選手は
本当の意味で「勝負師」だったんだなと、今でも尊敬してしまい
ます。
トッププレーヤーでない皆さんは(って決め付けてもいけませんが)
そこまでストイックに、感情を押し殺してプレーする必要はないとは
思います。
しかし、試合の途中において、自分のエースショットやミスショットに
いちいち心を乱されているようでは、安定した成績は残せないのでは
ないでしょうか?
まあ、エースを決めたらガッツポーズや声を出すのは良いかも
しれません。
それで勢いが出る事もありますし、相手にも焦りと怒りが芽生える
かもしれませんので。
しかし、自分がミスしたり、相手に決められた時の、自分の心の
乱れは、極力胸の中にしまいこんで「たかが1ラリーだ」位に
言い聞かせて、次のラリーにも落ち着いた気持ちで臨むように
するのが、勝利へ近づく一策であると思います。
またその方が、相手に対して無言のプレッシャーを与えられる
と思います。
こちらが決めても、相手がミスしても、動じずに表情を変えない
対戦相手は、何かやりにくく不気味なものです。
ですので<ラリー中にいちいち一憂するな>かもしれませんね。
勝利が決まる最後の瞬間まで、自分の感情をコントロールしきった
フロストのように、余計な考えでショットが乱れることを
フロストの10分の1でも実行していきたいものです。
****************************
以前も書いたと思いますが、松山には今年90歳になる祖母が
健在です。
もう他の祖父・祖母はかなり前に他界している為、僕にとって
唯一のおばあちゃんです。
僕くらいの年齢ともなると、両親の安否も微妙な時期に来ており
そんな状況でお祖母がまだ健在であるということは、本当に
ありがたく嬉しいことであります。
先週の金曜、愛媛県に出張があったので、おばあちゃんの所に
泊まることにしました。
おばあちゃんと二人きりで一夜を過ごす!?というのも何なので
おじさん(母親の弟。祖母の末っ子)に、一緒に飲みましょうと
声を掛けたところ、喜んで来てくれました。
おじさんだけでなく、おじさんの娘(いとこ)と孫も一緒に来て
くれて、総勢5人のちょっとした宴会になったのでした。
このおじさんは、姉である僕の母親が幼少時相当可愛がっていた
らしく、おじさんも母を慕っていたようで、なんとおじさんの
新婚旅行時に、大阪のマサやん家に来てくれた程だったのです。
その際に、うちのオヤジが調子に乗ってお酒を勧めるのを、この
おじさんは素直に勧められるがままに飲み続けてしまった為
吐いてしまう程酔わされてベロベロになり、翌日は完璧な二日
酔いで、布団から起き上がることができず、そのままもう一泊して
しまったという、忌まわしい過去があったそうです。
その仕返しではないですが、このおじさんは焼酎ボトル片手に
やってきてくれて、僕のグラスに焼酎原液を矢継ぎ早に注ぎまくり
開放感一杯で楽しかった僕は、昔のおじさんのように勧められる
がままにクピクピ飲み続けたら、10時過ぎにはあえなくダウンして
しまい、知らない間にいとこが敷いてくれていた布団にバタン
キューとなって、朝までピクリともしない遺体と化してしまい
ました・・・
明けて翌朝、おばあちゃんは僕のために朝ごはんを用意してくれて
いました。
昔ながらの懐かしい味に、ああ、僕はやはりおばあちゃんの孫
なんだなあ、と感涙にむせびそうでしたが、あいにく強度の二日
酔いの為、まだ泥酔に近い状態で往生しておりました・・・
そんな体調でありながら、おばあちゃんが気を遣ったのか
「ビール飲むけ?」と聞いてきたので、よせばいいのに
「ハイッ!頂きます」と、調子に乗ってさらに二缶のビールを
グビグビ注入し、そしてもちろんおばあちゃん特製の美味しいけど
大量な朝食も残らず完食し、その後おばあちゃんとの取りとめも
ない会話を楽しみながら、寂しい出発の時間が訪れたのです。
「おばあちゃん、お世話になりました。ありがとう。また来るよ」
「またおいでえや」
あまりそこで深刻になると寂しさが増してしまうので、あくまでも
さらっと、またすぐに来る感じを出して、極力あっさり淡々と
しながらも、本当は後ろ髪引かれる思いでおばあちゃんの家を
後にしたのでした。
おばあちゃんは、家の前に出て僕の姿が見えなくなるまでずっと
ずっと見送ってくれました。
その姿が僕にもちょっと辛かったので、最後に大きく手を振って
少し早めに角を曲がり、おばあちゃんの視界から消えたのです。
その後電車で松山市駅に向かい、そこでタイミング良く松山空港
行きのバスに飛び乗りました。
空いている座席にどすんと座り、バスに揺られていると、徐々に
体調が悪くなっていくのに気づきました。
完全にお酒が残っているところに、さらに缶ビールを注入し
さらに大量の朝ごはんを一粒残さず平らげて、僕の弱い胃袋が平気
で居られる筈が無かったのです。
ムカムカする胃を押さえながら、しばし気持ち悪さに耐えており
ましたが、自分がNGとなる瞬間は、飲酒暦の長い僕にはよおく
診断できました。
JR松山駅に近づきながら「ん、こりゃいかん」と、乗車継続に
ピリオドが必要なことを察知して、口を真一文字に固く結びながら
JR松山駅にて途中下車を余儀なくされました・・・
松山市在住の方なら分かりますが、松山市駅とJR松山駅は車で
5分位の至近距離です・・・バス乗んなきゃ良かった。
一点を見つめながらバスを降りて、よろめきながらこみ上げる
ものと戦い、やっとの思いで駅のトイレに到着。
そこから先は・・・割愛させて頂きますがご想像の通りです。
30何年ぶりに、おじさんのリベンジが成功した形でした!?
しかし、親族というものは温かいものですね。
久しぶりに会っても、殆どブランクを感じさせないほど、自然に
普通に楽しく飲めましたので。
おばあちゃん孝行ではないですが、また近い内に訪問したいと
思いました。
最後に、今回感心したこと。
おばあちゃんの家に行くと、前回訪問時から明らかな変化があり
ました。
何と、TVが地上波デジタル対応に変わっていたのです!
アクオスの37インチ液晶ハイビジョンです。
おばあちゃんいわく
「この先いつ死ぬか分からん。綺麗なTVを見とかんで死んで
しもたら損やと思って買った」
う〜ん。深イイ話でした!
人生一度、やりたいことは躊躇せずすぐにやろう、といつも
思って周りにも吹聴している僕でしたが、生きたお手本を見せつけ
られた思いでした。
おばあちゃん!地デジの綺麗な映像をいつまでもいっぱい見れる
ように、まだまだこれからも長生きして下さいね。
ではまた。
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いつも楽しく拝見しております。
昔の話は懐かしくていいですね。
フロスト、ホイヤーラーセンだなんて・・・
本当に懐かしいです。
全然、関係ないんですがシデク兄弟て、
何人いるんですかね。
ではでは。