2012年12月18日

米長邦雄氏、逝く・・・

本日、日本将棋連盟会長である米長邦雄氏が、前立腺がんのため
69歳で亡くなられました。

Yahooトピックスに書いてあったのですが、それを読んで

「え〜っ!!!」

と声を出したのは、初めてでした。

米長さんのことは、以前のブログにもよく書いていたと思いますが
僕の勝負における考えに、多大な影響を与えてくれた恩人です。

タイトルに興味を持ち、何気なく本屋で購入した同氏の著書
「人間における勝負の研究」には、勝負師としての心構えが
非常にシンプルかつ鋭い考察で記されており、感心と感動を覚え
ながら一気に読破して、そして何度も読み返したとても印象深い
名著でした。

「弱いから負ける。ただそれだけだ。言い訳などしてはならない」

「強い人は威張らない。威張る必要がないから。実力がないから
自分を実力以上に大きく見せようとして威張る。威張るのは
実力がないからだ」

「実力があるならば、一時期結果が出なくても、最終的には実力
通りの結果に落ち着くはずだ。焦らず騒がず、淡々と実力の向上
に努めるべきだ」

などなど、読んだ当時は、小人物(今でも・・・)の僕には
耳の痛い、しかし目からうろこが落ちる言葉ばかりでした。

この本を読んでから、米長さんのファンになり、その著書は
ほぼ全部読破(立ち読み含む)していると思います。

新宿駅の構内で、偶然米長さんを見かけ、その時たまたま米長
さんの著書を持っていたので、勇気を持って声を掛けて、本に
サインしてもらって、握手までして頂いたのは、ラッキーでした。
その本が古本屋で買ったものだったのが、申し訳なかったですが。
これです。
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米長さんには、同世代に強力なライバルが居ました。
中原誠16世名人です。
米長さんは、タイトルはたくさん獲得してきた名棋士でしたが
唯一、手が届かなかったのが、名人のタイトルでした。

6度挑戦して全て負け。しかしそれにもめげることなく、7度目の
挑戦で念願の名人位を中原名人から4-0のストレートで奪取!
御年49歳11ヶ月。つまりほとんど50歳という史上最年長名人に
輝いたのです。

米長さんは、修行時代に長手数の難解な詰将棋で鍛えた、終盤の
独創的・幻想的なねじりあいに強かったのですが、その反面
序盤は雑だったそうです。
そのため、序盤でリードを許し、それでも終盤の怪しい手順で
逆転勝ちも多かったのですが、中原名人にはそれが通用せず
どうしても名人位には届かなかったのでした。

しかし、49歳の大御所でありながら、名人を獲るために、序盤に
優れる若手に教えを請い、自分の息子くらいの年齢の若手棋士を
「先生」と呼び、真摯に序盤の研究を重ねた結果、苦手・強敵・
天敵!?でもある中原名人を、圧倒的な大差で下すことができた
のです。

69歳という年齢はあまりにも若すぎますが、米長さんは非常に
内容の濃い人生を歩まれてこられたので、悔いのない素晴らしい
一生だったんじゃないかと僕は勝手に思っています。

僕は現在47歳。米長さんが名人を獲った年齢より若いです!
無論、種目も実力も全然違いますが、そのスピリットは大いに
参考にさせて頂いて、これからも常に学ぶ姿勢を忘れず、そして
諦めずに、大きな目標に向かって頑張っていきたいと思います。

米長先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
posted by まさやん at 13:41| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする