畷シャトルズは、2日目も2勝すれば念願の6部昇格となります
初戦の相手はILLCというチームです。
ここは、自称「日本屈指のプレーヤー」宮本さん(去年石川県で
開催されたマスターズの大阪チーム監督です)、元パナソニック
の小山さんを擁するチームで、我々は対戦前から厳しい戦いに
なるなと気を引き締めておりました。
会場はなみはやドーム。正月にadidasの福袋を購入した鶴見はな
ぽーとブロッサムの隣で、香里園の自宅からは第二京阪を使えば
アッと言う間に到着します。
途中いつものコンビニで見市を拾って早目に到着したら、体育館
はまだ開館しておらず、入り口前にはたくさんの人だかりが
できていました。
子供達が多かったので何かのイベントか大会があったと思われ
ます。
その中を抜けるようにして入り口付近に行くと、そこには赤い
ベンチコートをまとった一体の巨人が仁王立ちしておりました!
そう、対戦相手のクッシー(屈指ぃ)宮本さんです。
宮本さんは身体もデカく(僕よりも全然大きい)、ゴツく、非常
に存在感のある大物なのです。
僕と見市は、マスターズで監督・選手だった関係から、若干子分
的な感覚で明るく挨拶を交わし、シニアでの話や宮本さんのお店
(ラブオールというバドショップ。メイン業務はトランプ!?)
http://www.loveall-miyamoto.com/index.html
の話などでにこやかに盛り上がりましたが、胸中では
「今日こそはイワしたるで!」
と密かな闘志をメラメラ燃やしておりました。
というのも、僕はこの宮本さんにずっと分が悪かったのです。
一番最初に対戦した時こそ2−0で完勝したのですが、その後
社会人の個人戦やリーグ戦で3連敗・・・
つまり1勝3敗と、はっきり僕の天敵になっていたからなのです
忘れもできないのは、以前大阪社会人個人戦一般ダブルス準決勝
で対戦(見市弟・正岡vs宮本・虻川)で、惜しくもファイナルで
敗れてしまった時のことです。
あと少しのところで決勝進出を逃して、悔しさをかみ殺して
体育館の端に座り、壁にもたれてうつむいていたところに
どこからともなく、さっきまで対戦していた宮本さんが、広い
体育館(確か舞洲アリーナだった)の他にどこでもスペースが
ありそうなものなのに、わざわざ近づいてきて僕の隣に座った
のです。
僕は今でもその時の一部始終が、昨日のことのようにありありと
目に浮かびます。
僕と宮本さんはアリーナの壁にもたれかかりながら、車に同乗
した時のように、顔を合わせるでもなくフロアーの方を見つめる
形で宮本さんに話しかけられたのでした。
「おう!お疲れっ」
「(力なく)お疲れ様でした」
「お前らのダブルス(僕と見市弟)は、だいぶ形になってきてる
よ」
「はあ・・・そうですか」
完全に上から目線です(^^;
当時は、決定力のある見市弟が後衛でバンバン打って、僕が前衛
でチャンスを作る形が確立しつつありました。宮本さんはその
ことを言っていたのでした。
すると宮本さんは唐突に
「穴だよ。穴」
僕は完全に豆鉄砲を食らったハトでした。
「穴・・・ですか?」
「そう、穴。お前らのダブルスには穴があるんや。オレには
それがよ〜く見えるんや」
僕は実際負けているので、悔しくとも宮本さんのご高説を無言で
拝聴するしかありませんでした・・・
「オレはその穴を的確に突いているだけや。穴や、穴」
宮本さんは盛んに穴アナと繰り返していました。そういえば
マスターズの時も「前前まえ〜っ!」と連呼していたっけなぁ
それは的確なアドバイスだったのかもしれませんが、具体的に
どこが穴なのか教えてくれませんでしたし、僕も負けた直後で
相当悔しい状態でしたので、ありがたいはずのアドバイスは
その時の僕には、悔しさを増長させるだけの役目しかありません
でした。
以来、宮本さんは僕の「要リベンジリスト」の表紙を飾る存在に
なっていました。
誤解無きよう補足しますが、僕は決して宮本さんを嫌いなわけ
ではありません。それどころかむしろ宮本さんのようなオープン
で飄々としてマイペースで、ある意味純な方は僕は大好きです!
そのまたとないリベンジのチャンスが、リーグ戦という重要な
シチュエーションで訪れたというわけです。
注目のオーダーは・・・完全にズバリドンピシャリ!
第一ダブルスになった僕と見市と、宮本さん小山さんとの超ガチ
対決が実現したのです。
宮本さんのパートナーの小山さんは、元パナソニックでプレー
していた強い選手です。実は小山さんにも僕は分が悪く、過去
2戦2敗していたのでした。
つまり分が悪い対戦相手なのではありましたが、対戦したのは
いずれもかなり昔の話。
若干の不安は持ちながらも(それはしゃあない)気持ちは絶対に
ぶち破ってやる!と息巻いたイノシシのように気合十分でした。
その気持ちは見市も同じだったようで、僕らは最初からギンギン
にマジでぶつかり、攻撃的にラリーを進めて、一本決まるごとに
大きな声を出して、運良く最初のゲームを大差で先取しました!
2ゲーム目もその勢いのまま、14−8くらいだったか、序盤に
大量にリードして、このまま押し切れるかに思えました。
しかし、相手も百戦錬磨の「屈指のプレーヤー」です。
そこから徐々に盛り返され、そして僕らも決して気を抜いたわけ
でもありませんが、凡ミスも連発して一気に逆転され15−19
と追い込まれてしまいました。
宮本さんのバックハンドドライブは次第に威力を増し、小山さん
の十分な体勢からの速いスマッシュは容赦なく襲い掛かってきて
これはファイナル勝負か、とチラリ頭によぎりましたが、勿論
引き続き全力で攻撃の姿勢は貫き通しました。
すると、そこから怒涛の反撃を見せた僕らが好プレーを連発。
終始押し気味にラリーを進めて、一本決めるごとに僕の雄たけび
も上がり、何とそれから全く失点を許さず、21−19と再度の
大逆転にて大きな大きな勝利をもぎ取りました!ヤッター!!!
僕が最後のプッシュを宮本さんのボディーに決めた瞬間、僕も
見市も大きな声で「ヨーシッ!」と叫び、ガッチリ強い握手を
交わしました。気合的には全日本シニアの時より上だったかも
しれません。
本当に大きな一勝をあげて、チームにも勢いがついて、結局
その後の第二ダブルスもシングルスも完勝!
望外の3−0で、僕らは1・2位決定戦に臨むことになりました
試合後、宮本さんは大きな身体に似合わず、結構ウジウジと
かなり悔しがっておりました。
「ああ〜あかんなぁ。なんで弱気になるんやろなぁ・・・」
「正岡にはハーフはあかんって分かってんのに」
「やっぱりシニアベスト4には敵わんわ」
ひとしきり自省と自虐的発言を繰り返す宮本さんに、僕は
にこやかに
「いやあ、対戦前は相当プレッシャーありましたよ。ずっと攻撃
できたのが良かったかもですね!じつに大きい勝利です」
と「穴ですよ!穴」とのどまで出掛かっている気持ちをグッと
飲み込んで、敗者への気遣いを見せながらも、心の中では盛んに
バンザイを繰り返しておりました\(^O^)/
決勝の相手は杉本クラブ。ここは前回の対戦では勝利しており
順当に行けば勝利は堅いと踏んでおりました。
そしてふたを開けてみると・・・相手のシングルスが体調不良の
ために不戦敗とのことで、僕らはダブルスを一つ取れば勝ち!
という俄然有利な状況となりました。
第一ダブルスは当然の見市正岡で、僕らできっちり決めてやろう
と思いました。
再度気合を込めて臨んだ試合でしたが、これが実力差に相当開き
があり、第一ゲームは楽勝してしまいました。
すると見市の悪いクセ(^^;で、楽勝とみるや完全に気が
抜けたスマッシュなしのプレーに変わってしまいました・・・
しかしそんなプレーでも点数は一進一退で進行していましたが
そんなのでファイナルに入るのも良くないことだと、気合を入れ
よう!と話し合い、そこから一気にギアを変えて打ち始めたら
あっという間にゲームセット。
その瞬間、僕らの6部昇格が決定したのでした!ヤッター!
8部で1回、7部で1回足踏みをした我が畷シャトルズですが
6部はまだまだ通過点です。
次回も、またその次も勝ち進んで、もっともっと上を目指して
いきたいと思います。
通過点で思い出しました。
マスターズの時に、宮本さんが至高の名言を述べられました。
僕らと全日本シニアの話をしていて、上位進出とか優勝とか
話していた時の話です。
「全日本シニア優勝?そんなんは単なる通過点や!目指すのは
世界一や!」
う〜ん、けだし名言・・・
全日本シニアで優勝していて、マスターズ大阪チーム名誉監督
であり、そして日本屈指のプレーヤーである御大宮本さんにしか
口にできないスケールのデッカい言葉だと思います。
聞いた時には思わず吹き出しましたが(^^)
宮本さん、このブログを読んでくれているかどうか分かりません
が、引き続き今後もよろしくお願いしますm(_ _)m
また今年もマスターズでお世話になれるよう願っております。
ではバドの話。
<強くヒットするより速いタッチで>
ダブルスでの話です。
バドでは強く打つ球、つまりスマッシュやドライブが有効なのは
言うまでもありません。
強い球を打つために、パワーを強化しているのですから。
ゆるい球より強い球の方が威力があるに決まっていますから。
しかしここに落とし穴があるのです。
強い球を打つのはもちろん良い方針です。それが悪いわけでは
ありません。
しかし強い球を打とうとするばかりに、大きいフォームで打とう
とすることがマズイのです。
スマッシュを打つ時は、大きく振りかぶり!?腕を大きく引いて
腕を大きく振り降ろします。強く球をヒットするのに必要な動作
だからです。
それをダブルスでのテンポの速いドライブ戦でやってしまうのが
マズいのです・・・
理由は
1)大きくラケットを引いている間に、シャトルを呼び込んで
しまい打点が後ろ・低くになってしまう。
2)大振りしようとするので、ミスする確率が上がってしまう。
3)強い球が打ててもフォームが大きいので、相手にしっかり
対応される時間を与えてしまう。
です。
特に目立つのが、自分のフォア側に来た球です。
フォアは強く振りやすいので、どうしても「強くひっぱたいて
やる〜!」とイキってしまい、思いっきり肘を引いていわゆる
「マン振り」してしまうのです。
そうではなくて、身体の前でシャトルをとらえて、つまりヒット
ポイントを少しでも前にして、相手の球をより速く弾き返して
相手に対応する時間を与えないようにする方が、テンポの速い
ダブルスでは有効なのです。
そして、打点を前にするには、前に出ながら打つという考えが
やはり重要です。
前に出ながら打つと、自分のリズムでシャトルを打てますし
相手は思ったより差し込まれてしまうので、有利になりやすいの
です。
球の強さより返球の速さで、相手に時間を与えないという考え方
で、速いタッチを心がけてみて下さい。
前でとらえて、前に出る。
前に出よう!という攻撃的気持ちがあれば、自然とスイングも
コンパクトになり、ラケットも常に上がるようになると思います
意識してプレーしてみて下さい。
***************************
月〜火は山陰地区に会社の人と3人で挨拶回りでした。
今更年始でもないのですが、やはり一年の初めに一応けじめと
して挨拶することは日本人としては大事なことだと思います。
山陰地区は元々よく雪が降るところですが、僕が出張していた時
に猛烈な寒気団が到来して、豪雪で道路状況はエラいことに
なってしまいました・・・
社用車での出張で、もちろんスタッドレスを履いてはいましたが
二駆だし、雪道に慣れていないし、運転手である僕は非常な緊張
を強いられました。
それでも初日の月曜は何とか乗り切り、僕らは山陰地区の常宿で
ある「ホテルウエルネスほうき路」に宿泊しました。
このホテルは、尋常でないほどリーズナブルな価格設定で
僕らのプランは一泊二食でわずか6,900円!
しかも地酒がついて、料理もこの内容です。
もう米子地区での宿泊はここ以外には考えられません。
しかもしかも、僕が泊まった部屋は、セミダブルサイズのベッド
が二つ!、加えて対面のソファーの間にテーブルがあるスペース
があり、とどめに床の間がある6畳の和室着き!という異常に
広すぎる部屋だったのです。4人でも悠々宿泊可能なくらいです
そんな無駄!?に広い部屋で、しかも二食ついてこの値段では
このホテルは儲かっていないんだろうなあ、と心配してしまう
ほどでした。
しかし、一緒に行った会社の人の部屋を見てみると、な、なんと
普通のシングル・・・
広すぎる部屋はホテル側の手違いなのでした。
良い方の手違いで僕だけは満足でしたが(^^)v
待望の露天風呂で、雪でも降ってきたらロマンティックだなあと
期待していたら、降ってきたのは「アラレ」のつぶてでした。
半身浴で長湯の僕に心地よく降り注いできたアラレちゃんは
温まった体には気持ちよくも何か少しむずがゆいのでした。
長湯をしていたら、一人の恰幅のよいおじさんが入ってきました
親しげに話しかけてきてくれたので、僕も応じて話してみると
その人は隠岐島の方でした。
隠岐島というと承久の乱で後鳥羽上皇が島流しにあった場所
というより、僕にとっては友人の真野くんの故郷の意味合いの
方が強いです。
急速に親近感を持った僕は、そのおじさんに「のちほど挨拶
させて頂きます」と約束をして、さらにしばし会話してから
心身とも温もった幸せに身体中包まれながら、さっぱり気持ち
よくお風呂を上がりました。
脱衣所で服を着ていると、一人の若い外人がやってきました。
僕のロッカーのすぐ後ろだったので、僕は親しげに
「Where are you from ?」
と笑顔で話しかけたら
「America !」
と返してくれて、さらに
「Are you travelling alone ?」
ときくと
「Yes」
だそうで、彼は一人で皆生温泉にきていたのでした。
聞くと、以前米子市に住んでいて、今は福岡在住だそうでした。
多分、故郷を懐かしむ感覚だったのでしょうね。
僕が大阪から来たと話すと
「Osaka is good place !」
と持ち上げてくれたので、僕も
「Almost even with Yonago !」
とノリましたが、現住の福岡って言った方が良かったかなぁ。
夕食時に、さきほど露天風呂で一緒になったおじさんに、約束
通り名刺を渡したら、おじさんも部屋に名刺を取りに戻って
くれて、頂いた名刺を見ると、隠岐島で海運業を営む有限会社の
社長さんでした。
「隠岐島に是非来て下さい!来たら、たらふくカニをごちそう
しますよ!」
との嬉しいコメントを頂けました!
これは是非とも行かねばなりませんね。大勢引き連れて!?
一夜明けて
翌朝の米子は一面の銀世界。白銀におおわれたまっさらの風景は
ただただ美しく見事で、思わず息を飲んで見とれてしまう程
でした。
しかしそれは見た目だけの話。そんなドカ雪の中を、足元おぼ
つかない二駆の乗用車で、慣れない雪道を一路鳥取に移動する
のは、不安と憂鬱でしかありませんでした。
ビビリまくりながら、路上の轍(わだち)の上をノロノロ進み
海岸沿いの国道9号に出ると、さすが雪慣れ!?している山陰
地区だけあって、大きな道では非常に綺麗に除雪してありました
そして快適にドライブしていると、途中で渋滞になってしまい
ました。
その原因は・・・なんと、除雪車の最後尾についたのです。
除雪車はそれほどスピードは出ないので、後続の車は一台また
一台と除雪車を追い抜いていき、気がつくと僕の車が真後ろに
なりました。
除雪車に先導されるなんて、人生初です!
それはまるで、僕のために除雪してくれているようなものでした
若干ウキウキ盛り上がりましたが、やはりそのままでは遅いので
緊張しながら、僕も除雪車を抜き去っていきました。
米子→鳥取に向かう途中の景色です。見事に積もってますね〜
運転は相当緊張しましたが、何とか無事に事故なく大阪に帰って
こられて、ああ、やはり寒いところでの生活は僕にはしんどい
なあ、と実感した次第です。
そうそう、昨日はお休みながら出勤した僕でしたが、会社のそば
のローソンで、素敵な出会いがありました!
ローソンのキャラクター「ポンタ」くんです。
写真ではよく見えませんが、実は握手しています(^^)
太いのでローソンの制服のボタンは留まらず、また胸には
「ぽんた」の名札がかなりキュートです。
面白かったのは、ポンタくんは時々足がなくなってしまう!?
つまりダルマさんみたいになってしまうのですが、お店の人に
聞いたら
「あれは中の人が疲れて座って休んでいるんですよ」
だって!
ローソンを出る時にバイバイ〜と手を振ったら、ポンタくんも
めっちゃ短い手を一生懸命に振り返してくれました!
きっとそのあとでまた足を格納して、座って休むに違いないナ
短くもほのぼのとしたひとときでした。
ではまた。