会場の体育館は、奈良県桜井市という都会の対極にある場所で、最寄駅がJR三輪
(そうめんで有名)という、素晴らしく日本らしさを感じる・・・って、つまりは田舎感
100%の寂しい場所での開催でした。
当日、チームメイトの真野くんの車で一緒に行こうという話になっていましたが
当日の朝大阪は寒波に見舞われ、またまたうっすらと雪化粧しており
いわんや奈良をや、ということで、大事をとって電車で移動することになりました。
しかしこれが遠い・・・
桜井市というのは実は僕は知らなかったのですが、天理市のさらに南で、万葉集で有名な
大和三山(香具山 畝傍山 耳成山)のすぐそばに位置する、古代のロマンを感じ・・・
たいところですが、ただ単に家から遠くて移動が面倒な辺境の地でありました。
ただ明るい真野くんと一緒だったので、R−1ネタやレッドカーペットネタで盛り上がり
とても40代とは思えないしょうもない話をしている内に近鉄桜井駅に到着しました。
本来はここで、JRに乗り換えて隣の三輪駅までいくのですが使い慣れない「PiTaPa」
で出場しようとしたところ、「入場記録なし」で拿捕され、駅員さんに対応して頂いて
いる間に、1時間に2本くらいしかないJRの電車は無情にも発車。
まあ到着した時間も早く、試合にもまだ時間があったので、真野くんと僕は一駅ぶん歩いて
いくことにしました。
桜井駅で、バドミントン選手らしき若い女性が、電車に財布を落としたと駅員さんに
悲しい顔で話しておりました。見つかるといいなあ。
予想通り奈良県は凍える寒さでした。雪こそ降っていなかったものの身を切るような
空気で道には雪がところどころ残っており、吐く息は白く、指先は冷たく、正直少し
試合をするのが億劫になりました・・・
最初のコンビニで昼ご飯を購入。そしてさらに歩いていく内に、下腹部に緊急事態の
お告げあり・・・
僕の腸は非常に健康状態が良いので、朝のある時間帯になると、自動的に健全かつ確実な
便意を催す仕組みになっているのです。(またこの話か・・・)
なのでありがたいことに便秘とは無縁の僕ですが、移動中の定例異変はさすがにちと困り
ました。
しかもその日に限って、いつもより猛烈な排出意欲を感じるのです!?
歩き方も完全に内股で歩幅も小さくなり、思考力も低下し始めたその時、前方左側に
駅から数えて2件目のコンビニが砂漠のオアシスのように目に飛び込んできました!
桜井市のような田舎に(在住者の方すみません)2件もコンビニあるとは思わなかった
ので、僕は気が緩んで安心してしまい、危うく軽い粗相をしてしまうところでした
僕はM野くんに荷物をあずけ、内股かつ小さな歩幅ながらも、足の回転速度を可能な
限り早め、最短距離にてコンビニのトイレに駆け込んだのでした。
異常に広く綺麗なトイレで、僕は脱力するとともに、全身に活力が蘇ってくるのを
感じました!?
身が軽くなると同時に、試合への気合もぐんぐんみなぎってきました(単純)
到着した会場は、予想通り心底冷え切って、ちょっと基礎打ちしたくらいでは全く身体が
温まらないほど極寒のアリーナでした。
会場に到着し受付をしてプログラムを見てみると、僕の出場している30代シングルスの
出場者は全部でわずか12名!
なんか少ないなあ、寂しいなあ、と思いながらも、いやこのメンバーは各県から選抜
された精鋭なのだ、僕もその中の一員なのだ、と得意の自分に都合の良い解釈をしました。
僕の1回戦目は相手棄権の為、自動的に2回戦進出しました。
真野くんの初戦を応援しましたが、ファイナルで惜しかったのですが、ミスの多かった
真野くんの負けでした。
僕の2回戦目は、真野くんが一緒に練習しているという若い北分くんという左利きの可愛い
子でした。
1ゲーム目は身体が冷え切っていて動きが固かったこともあり、点数は競りましたが
最後に抜け出して僕が先取。
2ゲーム目は身体も温まり、気持ちも落ち着いた僕が、いつもどおりの余裕の球回しと
キタないサーブを駆使して、半分くらいに抑えて勝利しました!
キタないサーブは、本当に有効です。具体的には、ショートサーブの構えから
ショート、ショートのように見せかけたロング、ショートの構えから低いドリブンサーブ
そして時折高〜い深〜いロングハイサービスを打ったかと思うと、ロングに見せかけた
ショートサービスを打つ。
自分でやってて「ずるいなあ」と思いますが、別にそういうサーブがフォルトという訳
ではありませんし、何も素直かつ無策に「ロング打ちますよ〜」って普通のロングを
打つ必要は全くありません。
脱線しましたが、2回戦に快勝してこれで早くも3位確定!
しかしこれでは実質1回勝っただけの「なんちゃって3位」で嬉しい筈もありません。
勝負はその次だと思っていました。
次の相手は第一シードの、兵庫の高井くん。高井くんは、この大会2連覇中で、直近の
近畿シニア30代シングルスでも優勝しているという強者です。
強いとは思っていましたが、やってみなければ分かりません。
実際に戦ってみると、どうにも全然敵わないという印象ではなく、よく練習していて
動きが速いし、ミスも少ないし、体力もあるなあという感じでした。(ってそれが強い)
実際にラリーしてみると、僕が効かせてフォア奥に低いクリアーを打ったら、彼は必ず
反発してそれをクロス奥に弾き返してきました。
大体今までの経験で、ここに打てばこう返ってくるだろうという考えがありますが、彼は
その逆を突こう、という配球が多かったように思います。
そういう球は、身体が元気な内は一瞬逆を突かれながらも取りに行けるのですが、ラリー
が続いて疲れて反応が鈍くなってくると、取るのが面倒な疲れる球なのです。
無論、即ノータッチとはならないのですが、返球に対する反応が遅れてしまうので
タッチが遅くなり、打点も追い込まれた形となり、こちらから効果的な球が打てなく
なってしまうのでした。
しかし折角の個人戦で奈良まで来ているし、一回でも多く勝ちたいので、徐々に疲れ
ながらも、頑張って喰らいつき、またキタないサーブも交えながら、粘ったつもり
でしたが一歩及ばず。点数的には競りながらも0-2での敗北となってしまいました・・・
無念
僕の目標としては「落ち着いてプレーすること」でしたが、自分では冷静なつもりでも
競って点数が相手に近づいたり、逆転したりした時には、どうしてもさらにあと1点!
と欲が出てしまって、いつもなら打たない適当なショットでミスしたりしていました。
感想としては、どこまでいっても実力負けですが、振り返ってみると勝てるチャンスが
無かったとも思えません。
そこでバドの話。
<クロスの低い球は飛びついて打とう>
これ、もろに試合の反省点であります・・・
クロス奥に放つドリブンクリアーは、逆を突いていると厳しい配給の一つではありますが
低いだけに、相手に飛びつかれると一瞬にして厳しい返球を喰らいます。
それが、飛びついてのショットです。
これは僕がいつもの練習で、見市と対戦する時に彼に喰らってしまう攻撃なのですが
僕のクロス奥へのショットを、見市はよく「ピョン」と飛んで速く触って、ネット前に
すっとドロップを落としてきます。
途中で捕まった形なのですが、それが非常に効くのです。
こちらは多少無理して意表を突こうとクロス奥に打っているところを、そうやって
飛びつかれてすっと落とされると、クロス奥に居る僕は大変な距離を走らされるのです。
また同じ意味合いで、クロス奥へのクリヤーを飛びついて打つストレートスマッシュは
実に威力があると思っております。
日曜の試合では、殆ど打てませんでしたが(打つと体力を相当消耗すると思ったので)
数回飛びついて打ったスマッシュは決まっていたように思います。
またそのスマッシュがもっと打てていれば、相手も安易にはクロスへのクリアーを多用
できず、持ち味を少し制限させることができたのではないかと反省しております。
来年の雪辱を期して、決勝戦を観察していましたが、高井くんはやはりクロス奥に打たれた
クリヤーは、ほぼ自動的にクロスに打ち返していました。これはクセと言ってもいいかも
しかしやはり実力は高く、ファイナルにこそなりましたが、ファイナルゲームは半分位の
圧勝で堂々の3連覇を果たしたのでした。
悔しいけどおめでとうございます!?
高井くんは強かったし、試合中のマナーも良い好青年でした。
今回負けたことは悔しいですが、勝って喜ぶのも嬉しいことではありますが、長い目で
見たら、この悔しさをバネにしてさらに精進して実力がアップする方が自分の為には
良いのではないかと考えております。(完全な負け惜しみ)
自分への反省も込めて、次回フォア奥に打ってくる低目の球は、飛びついて対応できる
集中力と体力を養いたいと思います。
やっぱなわとびしないとなあ・・・
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会場が寒かったのか、はたまたその後の京橋での飲み会で飲みすぎたのか、月曜からまた
風邪をこじらせてダウンしました。
一体今年何回目だろう・・・
月曜は午後会社を半休し、火曜日はどうしても外せない仕事があったので、だるいのを
振り絞って仕事したのですが、今日はもう無理でした。
身体ゴツい割には、風邪には弱いのです。
しかししっかり養生して薬も飲んだので、こうしてブログ書けるまで回復しました!?
明日はまた元気に活動して、夜の練習では半面シングルスで「飛びついて」打ちたいと
思います。
余談ですが(って全てがほぼ余談)、僕と同じく準決勝で敗退した大阪の合田さんと
表彰式で顔を合わせました。
僕「3位で表彰状もらえますけど、1回勝っただけのなんちゃって3位なんですよね〜」
合田さん「僕なんてもっとなんちゃってです。1回も勝ってないんですから・・・」
そうなんです!シードだった合田さんは、シード下の選手が二人とも棄権した為、試合
せずに3位を確定させていたのでした。
合田さん、大変失礼致しました。自分を卑下したつもりが綺麗に失敗しました。
合田さんとは来年の健闘をお互いに誓いあって会場を離れました。
これからも楽しみながら頑張っていきま〜っす!
ではまた